最近は働き方改革、というテーマでディスカッションやご相談をいただく機会が増えました。
色々なとこで記事も目にするのであまり書きたくないところではございますが(笑)、私なりに考えていることを書いてみようと思います。
先に言っておきますが、このブログには働き方改革へのアドバイスは一切ありません(笑)。
企業の中で働いている、という規制を取っ払った今の自分だからこそ考えられることを自由に書いてみます。
ちょっと自己満足的なブログですね。。
■なにかと話題になった裁量労働制
とはいえ、ブログを書いている時にやたらとニュースになっていたので、まずこの話題に対しての見解は最初に入れておきます。
時間のデータが・・・ということで話題になっていましたが、そもそもの前提として間違え方はお粗末です。
そのうえで所感を申し上げますと、裁量労働制なのに労働時間を集計して比較しよう、ということが前提として間違いです。
そもそも時間管理せず、成果で判断しましょうというのが裁量労働制だとすると、比較する軸が時間ではないですね。
恐らく、色々データをいじっていたら、有利な集計結果が作れそうだったんので(間違いでしたが)使えるじゃん!と飛びついてしまったのではないでしょうか。
それによって、裁量労働制なのに労働時間に議論が寄ってしまったのが非常に残念でなりません。
ちなみに、私も人事をやっていた時に裁量労働制を導入している企業で働いてました。
基本的に深夜労働や休日出勤以外は割増賃金の対象にならなかったことから、「出社したかどうか」の記録があればいいや、という感じで多くの人が、とりあえず勤怠システムに標準時刻(8時間とか)を入れて申請していたと記憶しています。
(もちろん健康管理上はちゃんと把握した方がいいのは重々承知のうえ)
つまり、何のデータだったかはわかりませんが、仮に正しくデータを集計しても実態のデータかどうかは何とも言えないということじゃなかったのかな・・・と。
そこ(=労働時間)を議論にすること自体が時間の無駄だと思います。
■福原という人間の働き方
何を偉そうに!と言われそうなので、自分の働き方について考えてみました。
というのも、先日、お客様にこんなことを言われたからです。
「福原さん、いつも深夜1時とか2時とかにメールされて、どれだけ仕事してるんですか?」
確かにその時間によくメールを返しています。
しかし、彼は知りません。
その前に、明るい時間から温泉施設に行って入浴していたことを、そして、その後に20代の知り合い女性と美味しい肉を食べていたことを。
もちろん、入浴しながら考え事をしていたし、食事の合間に彼に電話して必要な情報を確認していましたので仕事に意識は向いていたんでしょう。
しかし、きっと彼は、普段の私の姿や受け答え、そして滲み出る雰囲気から、9時から深夜2時までガッツリ仕事をしていたと信じたのだと思います。
これも人徳です(笑)。
さて、冗談は置いておいて真面目に考えてみます。
私は何時間労働なのでしょう?(笑)
勤怠システムの打刻的にはどうしたらいいのでしょう??入浴タイム!という選択肢を作ってもらいますか?(笑)。
そもそも私には、今日〇時間労働しなければいけない、という決まりはありませんでしたし、結果、今日は△時間働いた!という記録もありません。
今日やり切らないといけなかった、考えの整理、資料化、彼へのメールを完了させただけです。
一応振り返ってみると、実働は、入浴シーンを除外すれば(笑)、仕事としてPCの前で作業した6時間くらいになると思います。
そして、今日やらないといけなかったことは、なんだかんだで完了したわけです。
さて、私は何時間労働なのでしょう?
ここで思ったのは、●時間労働という事前のルールが決められているからこそ、労働時間を意識するのではないか?ということです。
怒られそうな考えですね(-_-;)
■労働時間に縛られているのか?
例えば8時間労働の会社だったとします。
・「8時間以上仕事してはいけない」
・「8時間は会社で働かなければいけない」
同じ8時間労働だとしても、それぞれの意識で全く違う「働き方」になります。
・「8時間以上仕事してはいけない」 →時間内に終わらせなきゃ!
・「8時間は会社で働かなければいけない」 →うまく8時間を経過させなきゃ!
極端な表現ですが、周囲の同僚を見渡すと、なんとなくイメージできるのではないでしょうか?(笑)
労働時間8時間の基準ができることで、人はこう考えます。
自分の今やっている仕事は、8時間でできる分量なのか?そうではないのか?と。
結果、8時間で終えられない人は、「仕事量が多すぎる!」と声を上げ、8時間かからず終えられる人は何も言わずに8時間を経過させています(笑)。
皆さんはどちらの「働き方」ですか?
ちなみに私のサラリーマン時代は前者でもあり、後者でもありました。
要するに忙しい時は仕事多い!となり、暇な時期にはこっそりネットで遊びながら8時間仕事していたということです(笑)
それでも、いずれも8時間の労働として給与をもらっていました。
結局自分のその時の状況によって、予め決められた8時間が都合よく変換されていたわけです。
無意識に8時間が何かの基準になって縛られていたのかな?、と今は思います。
■労働時間→業務時間への転換
では、今現在はどういう仕事の仕方が良いと思っているかなのですが、事前に8時間など労働する時間を設定し、
その中で業務をするのではなく、業務ごとに何時間掛かるかを出して、積み上げれば良いのでは?と考えています。
今日やる業務を並べてみて、あ、今日は12時間だな、今日は6時間だなと。
12時間かかる見積もりなら、12時間労働すればいい。
終わった時はきっと達成感があって気分いいでしょう。(別に4時間は残業ではありませんよ!)
6時間で終わる見積もりなら、6時間労働しましょう。
手が空いたら帰るのも遊ぶのも良いし、他の人の仕事を手伝って評価を稼ぐのも良いでしょう(笑)。
問題なのは、8時間などの制約を事前に作ることで、変な固定観念を作ってしまうことだと思います。
・12時間かかる仕事なのに8時間でやらなければいけない、という変なプレッシャー
・6時間で終わる仕事なのに8時間かけなければいけない、という(気持ちはよくわかる(笑))変な自己都合
6時間で自分はもう終わったのに、あと2時間は仕事していると思われなければいけない?
そもそも仕事の内容や自分の処理能力が違うのに、同じ時間に終わる方が難しいでしょう。
(もちろん明日の仕事を先行しておいて、今日は途中で上司と一緒に終えて帰る、とか意図的にはありますね)
自分の会社なんかは、こういう考え方をベースに「働き方」を考えるのであれば良いのかな?と思っています。
もちろん、社員がたくさんいたら違うこと言うかもしれません(笑)。
■労働ではなくて業務にかかった時間改革
業務にかかった時間を何とかしよう!と考えると、その対策も意味があるものになると考えています。
労働時間を圧縮させよう!だと、一斉に電気を消して帰宅させれば解決かもしれませんが、
業務にかかった時間と考えると、会社を出た後にカフェで業務をした時間も含まれますので解決にはなりません。
組織的にも、人材的にも何も成長していないことになります。
(とはいえダラダラ会社に残る意識は改善できますね!)
業務にかかった時間を圧縮しよう!になれば、ツールを使うのか?パターン化するのか?自分の処理能力を上げるのか?わかりませんが、
何等かの工夫や努力で、組織や個人が成長した結果だととらえることができます。
いわゆる生産性の向上という考え方ですね。
私の場合ですと、もう少し入浴時の行動をスムースにしたり、女性の食事を早く切り上げる方法を磨くとメールする時間も23時くらいにできるかもしれません(笑)。
そのための具体的方法は?となると、いくつか思いつきますし、習得方法もイメージできます。
やりませんけど(笑)。
また、オーバーしている現状を、法令順守までなんとかしないと!という危機感を持った対応だと極端になって本質を見失いそうですが、
ひとつひとつの業務の現状を少し良くしましょう!であれば、何が問題なのかな?としっかり本質を考えて対応できる気もします。
こんな感じで”時間”の捉え方を変えることでも、改革していくポイントが少し変わってきます。
働き方の改革はパッケージではなく、その会社の将来の方向性を踏まえて一つ一つ考える必要があると思います。
■働き方改革を考えるという仕事も
ということで、今回は自分の今の働き方も踏まえながら、ひとつの考え方を書かせていただきました。
もちろん、色々な前提を踏まえれば他にもいろいろな対応を考えられるのかもしれません。
大切なのは、何かのコピーではなく、自分の会社、社員にとって、何が課題なのかの本質を把握し、その解決になる施策について具体的に実行できるか?だと思います。
これは、働き方改革だけではなく、企業の人事に対する課題への向き合い方としては全て一緒ですね。
さて、恒例のパートさん募集です。
クマビズでは、そんな企業様の色々な人事課題について、ひとつずつ頭を使って考えています。
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